何かを殴って壊す。何かは壊れるが同時に手も痛む。
何かを壊すとき、壊されるものだけじゃなく、ものを壊そうとしたものも反作用で壊れるのかもしれない。
現に今日で俺は壊れた。昨日までとはまた違う。
ミーティング、1日目という言い方がいいと思う。今日4時間かかってまとまらず、明日もまたやる。
主な議題は部活の方針、あるいはチームとしての目標というものだった。その過程で陸上部の軋みが浮き彫りになった。
南高生だからこそ、単純にはまとまらなかった。様々な意見がぶつかり合い、人同士もぶつかり合った。
特に俺は顕著だ。こんな場面でも天邪鬼がしゃしゃり出る。みんなが肯定するものを逆に否定し、みんなが否定するものを逆に肯定する。そのせいでこじれる、長引く。
弁証法的な精神の高まりを目指す…と言えば聞こえはいいが、そういうレベルではない…そもそも俺自身がそう出来てないし、これは現実的じゃない。精神が高まったところで結局具体的な行動まで変わらなければ意味がない。それをわかっていなかった。だから否定するだけ否定して具体的な方針を示せないという愚を犯した。
というか俺がいかに部活を知らないかがわかった。実態を見れてない、頭の中で色眼鏡を通して見ていたような気がする。
1年生の男子が言った「他人を見れてない、そしてそもそも自分を見れてない」という言葉はまさに耳から心臓を貫く弾だった。
人と意見を交わすことで、自分1人では辿りつかなかったような考えに出会える。そうして自分が壊れる。壊されて新たに出来上がる自分はより良いものになっている。これから部もそういう状態にしなきゃならない。
進行具合としては、「タイムや順位のような具体的な方針を示してそれに向かっていくかどうか」という所。そうするのが一番単純にまとまれるが、そもそも部活への取り組み方が多種多様な状況で1つの目標を目指すというのは一歩誤ると意志の強制になりかねない。そこが焦点だった。
見た感じ、やはり数値的な目標を示すのがいいという方向でまとまりつつあるんだけど、俺が「人それぞれ色んな目標があるのを許容すべき」と言ったのが枷になっているという印象。数値的な目標を示すことと、多様な目標を許容すること。2つの折り合いがつかなくてみんな苦しんでいる。
完璧に俺がぶち壊してる。だからこそ明日は俺がケリをつけるべきだと思う。
さっき2年のやつがいいことを思い出させてくれた。シニアリーダースクールで学んだ組織の成長。「対立も組織の成長の過程である」ということ。
だからこそ結論に妥協は出来ない。みんなが納得出来るような解決策を示す必要がある。
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